普段トレーナーとしてお客様の身体を診させて頂いているのですが、ふくらはぎが硬くなってしまっている方をよく見かけます。
特に女性はヒールなど、踵が高い靴を履く機会が多いのでふくらはぎが張りやすい印象を受けます。
そして、ふくらはぎが張っている方にはある共通点があり、腰痛が発症しているケースがとても多いのです。
ふくらはぎと腰痛?一見関係ないように思えるのですが、実は明確な理由があるんですよね。
そこで今回は腰痛の原因にもなるふくらはぎの張りの原因と対処方法について、お伝えしていきたいと思います。
早速結論からお伝えします。ふくらはぎの張りはお尻の筋肉の硬さが原因です。そしてお尻の筋肉が硬くなってしまうと、腰痛の原因にもなります。
なぜ、お尻の筋肉が硬くなるとふくらはぎも硬くなってしまうのか、そして腰痛の原因にもなってしまうのかということについて、簡単にお伝えしていきたいと思います。
この図を見てください。
お尻の筋肉、ももの筋肉、ふくらはぎの筋肉です。これらの筋肉はそれぞれ別々に、単体で動いているように見えて、実は繋がっているんですよね。
筋膜という、筋肉の周りを覆っている膜で繋がっています。
例えば、今皆さんがきている服を筋膜と仮定します。試しにやって頂きたいのですが、右手で左側の脇腹あたりを少し引っ張ってみてください。
そのまま左腕を上げようとしても、腕が上がりづらいのがわかると思います。人間の身体でも今とお同じようなことが起こっています。
筋肉は筋膜によって繋がっていますので、お尻の筋肉が硬くなることによって、ふくらはぎの筋膜もお尻の方に引っ張られてしまい、硬くなってしまうということなんです。
また、こちらの図のようにお尻の筋肉は腰の筋膜とも繋がっています。
つまり、お尻が硬くなることによって腰の筋膜も引っ張ってしまう為、お尻の硬さが腰痛の原因にもなってしまうということなんです。
お尻は身体の中心に位置している筋肉なので、ここが硬くなっていると上にも下にも悪い影響を及ぼしてしまいます。
では、どうやって改善するのか、それはお尻のストレッチです。ふくらはぎのストレッチや腰の治療をする前に、ストレッチでお尻を緩めることが大切です。
お尻の筋肉をストレッチしていただくと、ふくらはぎも一緒にほぐれてくるのがわかると思います。
逆に、お尻の筋肉が硬いまま、ふくらはぎのストレッチをやっても効果的ではありません。
なぜなら、お尻が硬くなることによって筋膜で引っ張られてしまい、またすぐにふくらはぎが硬くなってしまうという悪循環に繋がるからです。
この記事を読んで、お尻の張りが、ふくらはぎの張りや腰痛の原因になることをご理解頂けると嬉しいです。日頃からお尻のストレッチを積極的に取り入れていきましょう。